近年のビルトインガスコンロは、お手入れのしやすさや調理機能、安全性などが格段に向上しています。メーカーによって搭載機能も様々ですので、どれを選べばいいか迷ってしまいますよね。ここではビルトインガスコンロの選び方のポイントを解説します。ぜひ参考にしてみてください。
1.現在お使いのガスコンロのタイプを確認する
ガスコンロの設置タイプは、大きく分けて3つに分類されます。まずは、現在お使いのガスコンロがどのタイプに分類されるのかを確認しましょう。
現在どのタイプをお使いでしょうか?交換の達人では、ビルトインタイプのみ、商品としてお取り扱いをしております。3つのタイプそれぞれの特長についてご紹介します。
ビルトインタイプ
システムキッチンに埋め込まれるように設置されているタイプ。
システムキッチンに埋め込まれるように設置されているタイプ。
自動温度調節や焦げ付き防止機能など、お料理を楽しめる快適機能が充実した商品が多数ございます。また隙間や凹凸が少ないため、お掃除が簡単なのもポイント。
同じビルトインタイプへの交換はもちろん可能ですが、現在コンロ下にガスオーブンがある場合、注意が必要です。
コンロ+オーブン セットで交換する |
メーカーを問わずお好きな機種を選べます。 ※コンロとオーブンのメーカーは揃える必要があります。 |
コンロのみ交換 オーブンはそのまま残す |
交換するコンロのメーカーは、既存のオーブンのメーカーに合わせる必要があります。 |
コンロを交換し、 オーブンを撤去→収納庫に変更 |
メーカーを問わずお好きな機種を選べます。 |
※現在ガスコンロ下が収納庫の場合は、メーカーを問わず交換可能です。
据置タイプ
独立したコンロ台の上に、据え置きのガスコンロが乗っているタイプ。ガステーブルとも呼ばれます。
手軽に購入でき、自分で設置も可能なのが特長。
当店では、据置タイプからビルトインタイプへの交換は対応しておりません。
セクショナルコンロ
コンロ台とガスコンロが一体になったタイプ。
ビルトインコンロへ交換する場合は、専用キャビネットを使用し、コンロ台ごと交換する必要があります。詳しい交換可否については現場状況を確認して判断いたしますので、まずはご相談くださいませ。
2.ガスの種類で選ぶ
都市ガスとプロパンガス
一般家庭で使用されるガスには、都市ガス(12A・13A)と、プロパンガス(LPG)があります。
都市ガスは、メタンを主成分とする天然ガスをもとに製造され、ガスホルダーから道路の下のガス導管を通じて各家庭に供給されます。
プロパンガスは、プロパン・ブタンを主成分に持つ液化石油ガスで、ガスが入ったボンベを業者が各家庭に配送しています。
どの機種もひとつの品番に対して、都市ガス用とプロパンガス用があり、必ずお使いのガス種のものを選ぶ必要があります。お使いのガス種がどちらか、ご確認ください。ガス種が異なると商品の使用ができないため、注意が必要です。
ガス種の確認方法
コンロに貼り付けられたラベルを確認することでガス種を判断できます。
ラベルに「12A」「13A」と書いてある場合は都市ガス、「LPG」「LPガス」と書いてある場合はプロパンガスです。
※ガスメーターにも「12A」「13A」「LPG」のいずれかの記載がありますので、そちらでも確認することができます。
3.メーカーで選ぶ
ビルトインガスコンロは、メーカーによって機能に特長があります。当店でお取り扱いのあるリンナイ、ノーリツ、パロマそれぞれの特長や独自機能についてご紹介します。
リンナイ
リンナイは、創業から100年以上の総合熱エネルギー機器メーカー。「品質こそ我らが命」という理念のもとに、製品の品質には特にこだわっています。重要な部品はすべて、リンナイの工場およびグループ会社の製造関連会社で生産しています。
ガラストップ天板
リンナイの ビルトインガスコンロのシリーズ、「デリシア」、「リッセ」の天板には、熱や衝撃に強いガラストップ素材を採用しています。800℃の温度差にも耐えることができ、物を落としてもそうそう割れない耐久性が特長です。材質には、ドイツのガラス製造メーカー「ショット」社製のCERANを使用しています。
イージークリーン
リンナイが独自開発したイージークリーン技術は、天板裏にアルミパネルを装着することでバーナーまわりの熱を分散・放熱させ、煮こぼれや油はねなどによる汚れ、焦げつきを防ぎます。こぼれてもサッと拭くだけでお手入れでき、綺麗な天板を保つことができます。
スモークオフ
グリル庫内の後方に搭載した専用バーナーで、焼き魚などの調理時に発生したニオイや煙を焼き切るリンナイ独自の機能「スモークオフ」。排気口から出るニオイはスモークオフ非搭載のグリルに比べて99%(※1)以上カット、煙は81%(※2)カットを実現しています。
※1 当社従来機種(スモークオフ非搭載)との比較/さんま4尾を13分間両面強火で焼いた時に排出される煙を測定。〈リンナイ(株)調べ〉
※2 当社従来機種(スモークオフ非搭載)との比較/あじの開き2枚を7分間両面強火で焼いた時に排出される臭気を定量測定。〈リンナイ(株)、大同大学共同研究結果〉
3種のコンロ&グリル調理器具
ココットプレートは、グリルで使用する、焼き物専用の調理器具。
焼き魚はもちろん、トースト、ノンフライ調理、揚げ物のあたため直しも、スイッチひとつで自動調理できます。遠赤外線と近赤外線の効果でこんがりと焼き上げる遠赤外線セラミックバーナー搭載。また、計算された開口スリットによりグリル庫内に油を飛ばしません。油汚れを防ぐことで、庫内に残る気になるニオイを解消します。
ザ・ココットは、コンロ上でもグリルでも使える万能鍋。コンロ上とグリルの同時使用も可能で、本格的な料理を誰でも気軽に作ることができます。
コンロ上では、焼き物や煮物はもちろん、無水調理や80℃低温調理、蒸し物など、調理可能なメニューが豊富。
グリルでは、冷凍のまま調理もできるので、冷凍ストックした食材を解凍する手間を省くことができます。(※アプリによるオート調理のみ)
またコンロとグリルをダブル使いすることで、コンロで焼き目をつけてグリルのオーブン調理をする・グリルでじっくり火を通してコンロ上で仕上げるなど、上手な組み合わせでおいしさもアップします。
※ザ・ココットは、デリシア専用の商品です。
ココットダッチオーブンは、グリルで使用する、煮る・焼く・蒸すなどが可能な汎用性の高いお鍋。食材の芯までゆっくり火が通るので、旨味を逃さず仕上がります。
深さは約8cm、庫内容量2.4リットルの大容量。中までじっくり火を通して素材の旨みをギュッと凝縮し、減塩効果も。
デリシア専用アプリ「+R RECIPE」を使った、出来上がりまで火加減おまかせのオート調理で、本格料理も簡単に作れます。
ノーリツ
ノーリツは、ガスコンロやレンジフードなどのキッチンまわりから、給湯器、システムバスなども手がけています。日本で初めてビルトインガスコンロを作った大手ガス機器メーカー「ハーマン」と連結しており、技術力の高さに定評があるメーカーです。
親水アクアコート
ノーリツのガラストップ天板には、親水アクアコート塗装が施されています。水が汚れとの間に入り込んで、汚れを浮き上がらせるため、サッと拭くだけでお手入れできます。
マルチグリル
上部のバーナーと、温度を細かく見張るセンサー付き下火バーナーを設けた、焼き網のないマルチグリル。低温調理や無水料理、パンの発酵から焼き上げ、燻製など、本格的な料理も自動調理におまかせで美味しく仕上げます。
グリルクリーンモード
庫内に残るニオイが気になる方におすすめのグリルクリーンモード。魚などを焼いた後のニオイやベタつきをボタンひとつで軽減し、次の料理にも気持ちよく使えます。
パロマ
ガスコンロや給湯器などのガス機器を中心に製造するパロマ。製品企画から生産・販売まで、全てを自社グループ内で行っています。
ハイパーガラスコートトップ天板
ホーロー用鋼板に2層のガラスコートをかけたハイパーガラスコートトップ。衝撃や傷に強く、重いものを落としてもひび割れの心配はありません。汚れもサッと拭き取れるため、お手入れの時短につながります。
フレームトラップ
パロマが特許を取得している、独自の安全装置です。万が一グリル庫内の魚などに引火しても、排気口から炎が出ることを抑制するため、火災への拡大を防止します。パロマは全てのグリル付きコンロに搭載しています。
グリル調理器具 ラ・クックシリーズ
パロマのラ・クックシリーズは、ふたをしたまま調理できるグリル調理器具です。内面の黒色セラミック塗装により、遠赤外線効果があるのが特徴。だから、ふた付きでもきれいな焼き目がつくうえに、炭火焼きのようにジューシーに仕上げます。また、底面が波形になっているため、余分な油を落としてヘルシーに仕上げられるのも嬉しいポイントです。
ふた上面に穴がないため、油汚れを大幅にカットできるのも特長です。調理中にキッチンにニオイが充満することもありませんので、気持ちよくお料理できることでしょう。
4.天板の幅で選ぶ
現在お使いのビルトインガスコンロの天板の幅を確認しましょう。
ビルトインガスコンロの天板の幅は各メーカー共通で、60cmと75cmの2タイプがあります。どちらも本体の大きさは同じため現在と違う幅に変更することも可能ですが、基本的には現在と同じ幅を選ぶことをおすすめしております。
現在と違う幅に変更する際の注意点
75cm幅⇒60cm幅:天板の設置跡が残ってしまう可能性がございます。また、調理用スペースが狭くなります。
60cm幅⇒75cm幅:消防法の規定で、ビルトインガスコンロの幅がレンジフードの幅を超える場合、設置ができませんので注意が必要です。そのため、現在お使いのレンジフードの幅が60cmの場合、交換はできません。現在お使いのレンジフードも75cm幅である、もしくはレンジフードも75cm以上の幅に同時交換される場合は、可能です。
5.天板の種類で選ぶ
ビルトインガスコンロの天板は、主に4種類あります。種類によって素材の強度や見た目、価格帯も異なりますので、重視するポイントを決めてから選ぶのがよいでしょう。
ガラストップ
衝撃に強く傷が付きにくい、強化ガラス素材の天板。ガラス素材ですが、通常のガラスよりも熱に強いため安心して使用できます。クリアなガラスの光沢感が美しく、おしゃれなキッチン空間にしたいお客さまにおすすめ。豊富なカラーバリエーションも嬉しいポイントです。
ガラストップ採用機種
リンナイ:デリシア、リッセ
ノーリツ:プログレ
パロマ:ウィズナ(素材ラインナップ複数あり)
ガラスコート
ホーローに、ガラスコーティングを施した天板。 ホーローの強度を持ち、クリア感はないもののガラスのキレイな見た目も兼ね備えています。ガラストップと比べ低価格なため、お求めやすいのもポイント。カラーバリエーションも豊富にございます。長期間使用するとコーティングが剥がれることもあるので、注意が必要です。
ホーロー
金属板の表面に、ガラス質の釉薬を焼きつけた天板。耐久性が高く、物を落としてもなかなか割れないのがメリットです。ただ、表面に傷がつくと金属板が出てきてしまうので、そこからサビが発生する場合があります。金属の黒っぽい色そのままでカラーは選べませんので、見た目にこだわりたいお客さまはご注意ください。低価格のものが多いため、コスパを重視する面では非常におすすめです。
※当店では現在、ホーロートップのビルトインガスコンロはお取り扱いがございません。
アルミ
熱を分散させ、温度が上がりにくい、アルミ素材の天板。バーナー周りの焦げ付き、焼き付きなどが起こりにくいのがメリットです。艶のない落ち着いた質感で、見た目もおしゃれです。衝撃への強いはあるものの、力を入れてこすると傷つきやすいため、お手入れの際はご注意ください。ご紹介した4種類の中でもっとも高価格の素材です。
※当店では現在、アルミトップのビルトインガスコンロはお取り扱いがございません。
6.バーナー口数で選ぶ
バーナー口数はシリーズ内で選択することが難しいので、あらかじめ2口がよいか3口がよいかを決めた上でシリーズを選ぶとよいでしょう。
2口
奥のバーナーが1つ無い分、コンロ手前からバーナーまでに距離がありますので、お料理する際の手元にゆとりがあります。一度にたくさんの料理を作るという機会が少ないお客さまには、コンロを広く使え、2種類の調理をゆったり行うことができる2口コンロがちょうどよいかもしれません。現在、各メーカー2口コンロの取り扱いが圧倒的に少なく、3口が主流となっています。同じシリーズ内で口数を選ぶことができないため、2口コンロのシリーズを選ぶ必要があります。
※当店では現在、2口のビルトインガスコンロはお取り扱いがございません。
3口
同時に3種類の調理ができますので、一度にたくさんの料理を作るご家庭には、3口コンロがおすすめです。また、3口コンロ搭載機種は各メーカーたくさんありますので、好きなシリーズを選べるというメリットもあります。
7.最後に
ビルトインガスコンロの選び方を解説しました。こだわりたいポイント、お気に入りの機能は見つかりましたでしょうか?
次は実際に商品を選んでみてください。
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